「『うどんのはなし』のはなし」のはなし 

昨夜はヌードルライター山田祐一郎氏のトークショー「『うどんのはなし』のはなし」が福岡某所で開催されたんで行ってきた。なのでいい機会ということでそのトークショーと、福岡うどんカルチャーブック「うどんのはなし」について書かせて頂こうと思う。
15091400.jpg
「人と同じ事をしたくない、人と違う事をしたい」と何度か言葉に出てたけど、このTシャツもその表れだろうか。俺にはこのTシャツを着る勇気はなさそうだ。
15091401.jpg
さて山田氏ご自身の背景や経歴、それを踏まえての「うどんのはなし」の作り方、こだわり、踏み入った説明などを、スライドと共に、質疑応答を交えつつ、進んでいった90分。今後のトークショーに参加する方もおられようからネタバレは控えるが、中でも得心が行ったのは「ファッション誌など他ジャンルの本も読み、気に入った表現を自分の領域に持ち込む」って話。「うどんのはなし」でも「その一杯が食べたくて。」でも見られる独特の表現はそういう所に由来してたんだなぁ。
15091402.jpg
ついうっかり本を持って行くのを俺は忘れたけど、サインだって書いちゃいますよ。それにしても雰囲気的に感じたのは、山田氏の人柄が出たトークだったという事。つまり、意表を突こうとしていない。驚かそうとしていない。静かで丁寧で、淡々として緩やか。それは例えるなら、日常食としての博多うどん(←上手い事を言ったつもり)。
15091403.jpg
その後の懇親会では、山田氏の実家の麺と、山田氏の奥様が採ったすめで、うどんをいただく。ビールは別料金ですよ。そこでもいくつかの貴重な話と、いくつかの出会いの機会をいただきました。
15091404.jpg
そんな一夜の経験を踏まえて、「うどんのはなし」の話をさせていただきますが。あくまで俺個人の感想でございますよ、一応。



と書こうかと思ったけど、俺には無理かも、と、たった今思ってしまった。というのが、「俺コレ!」と「うどんのはなし」の方向性の違いゆえである。「俺コレ!」が目指す(目指したい)のは麺と店のデータベースであり、どんな店、どんな味だったかを細かく書く事で、味を想像してもらって、もってその店に行ってもらいたい、が狙いである。一方「うどんのはなし」は、店そのものの魅力を語る。もちろんうどんを詳しく説明している事もあるが、店によってはうどんの説明はほんの数行で、大半が店自体や、店主さんや、店の歴史について語られていたりする。店そのものの魅力をもってその店に行ってみてもらいたい、が狙いであり(多分)、「うどんのはなし」の中にはそのためのいくつかの仕掛けが施されていたりする。それくらい方向性が違うので、俺の言葉で「うどんのはなし」の魅力を正確に語るのは困難かもしれない。なので、いくつか箇条書きにて俺が感じた「うどんのはなし」の良かった点を書きたいと思う。

・一店の紹介に2ページを費やすという贅沢さ。それだけに厳選された「山田氏が愛する店」が並んでいる。
・写真に写った店主さん、店員さんの表情がことごとくいい。うどんの表情は言うまでも無く。
・店の紹介の合間合間に挟み込まれた各種の企画。これらがこの本をカルチャーブックに列するキーの一つとなっている。
・中でも「聖一国師との対談企画」。なんで思いついたんだ、こんなバカ企画(←褒め言葉)。
・もう一つ「福岡うどん年表」。恐るべき労力が注ぎ込まれたのは間違いない。

探せばまだまだ魅力は見つかろう。だがそれらは皆さんに本を手にとってもらって、皆さんに感じてもらいたいと思う。この本、値段は2,000円。だがこの値段は決して高くない。何故なら、データブックではなくカルチャーブックである故に、賞味期限が長い本だからである。少なくとも5年、おそらくは10年を超えて、この本は愛読され得るであろう。福岡のうどんが好きだという方には、是非、手にとっていただきたいと切に願う次第である。だってこの本が売り切れるくらいに売れたら第2弾が出るかもしれないから(←本音)。

最後になるが、この本の企画の一つに「日々うどん的ネットサーフィンのすゝめ。」というページがあり、恐れ多くも「俺コレ!」がその一つとして紹介されている。このような素晴らしい本にて紹介されるに足るブログであらねばならない、少なくともその努力を怠ってはならない。その決意をもって、今日の記事の締めとさせて頂く。

コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://miocel.blog32.fc2.com/tb.php/2796-7e5cdba4